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退去時のトラブル、原状回復とは?

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お部屋探しを始めると新居の方へ気持ちが向いてしまいますが、現在住んでいる家の退去のことも考えなければなりません。
引越し準備などでおろそかになりがちですが、退去時にトラブルにならないように準備しておくことも重要です。

退去時に起こるトラブルと言えば、敷金返還に関するものです。敷金というのは賃貸契約をするときに支払うお金です。敷金は家主に預けておく担保のようなものです。このお金は退去時に返ってくるものですが、それが返ってこないことでトラブルになるのです。

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なぜ返ってこないかと言うと、「原状回復」のための費用を取られるからです。あなたがもし友達に本を貸して、その本がボロボロになって返ってきたら嫌ですよね。弁償してほしい、と思うのではないでしょうか。

賃貸契約でも同じです。賃貸契約では、家を丸ごと弁償するというのは難しいので、傷のある部分を直したり、汚れている部分を取り換えるための費用を借主が負担することになっています。

でも、このときに注意したいのが、汚れたり傷のついたものがなんでもかんでも費用を負担しなければならないわけではない、といことです。

家というのは長年住むものですよね。5年も住めば摩耗するところもありますし、少し薄汚れてくるのは当然です。いつまでも新品と同じようにはいかないわけです。

たとえば敷居の部分が摩擦で消耗してきたとか、キッチンのシンクに無数の小さな傷がある、というのは普通に生活していれば当然起こってくるものです。

こういったものに関しては、「経年劣化」と言われて、借主が負担する必要はありません。

また、カレンダーをかけるために画鋲で壁に穴をあける、というのも常識的に考えておかしいことではないので問題ありません。

では、どのような場合に、借主負担で原状回復をしなければならないのでしょうか?

それは、「故意・過失」によるものです。たとえば、むしゃくしゃして壁を殴ったら穴が開いた、というようなケースではあきらかに借主が悪いですよね。その壁の修繕費は当然借主負担になります。

他にも、画鋲はOKですが、クギやネジは不可です。重たいものを設置する時にクギやネジで壁に穴をあけてしまうと、その修繕費は借主負担です。また、雨の日に窓を開けっ放しにしていたために床が濡れ、それをさらに放置してしまったために床が傷んだりカビが生えてしまった、というような場合もNGです。

逆に貸主負担となるケースは、家具を設置していたところの床がへこんでいた、という場合です。普通に暮らしていたら、家具は置きますよね。

また、タバコのヤニに関しても、借主が負担する必要はないとされています。(禁煙の物件は除きます)

と言ってもタバコのヤニの場合、多少なら問題ないのですが、あまりにも汚れがひどい、掃除してきれいにしようともしていない、となればクリーニング代を請求されるでしょう。

ハウスクリーニング代についても、本来は貸主が負担するものです。借主がハウスクリーニング代を負担しなければならないのは、タバコのヤニを放置したとか、掃除すれば取れるような汚れを放置していた、という場合です。それ以外は負担する必要はありません。

ただ、難しいのは、自然損耗と故意・過失が重なっているパターンです。

たとえば畳が傷んでいる、日焼けしている、というのは普通に生活していれば起こることですから、畳の交換費用を負担する必要はありません。でも、そこに飲み物をこぼしてロクに掃除しなかったためにシミができていたりカビが生えているというような場合では、借主も負担する必要があります。こういった場合は住んでいた年数などを考慮した上で負担割合が決定されることになります。

このように、原状回復義務があるとは言え、借主が負担するもの、貸主が負担するもの、というのがあるべきです。

ところが、いざ退去しようとして家主さんに引き渡すときになって、高額な費用を請求されることが少なくないのです。引越しの経験がある人なら、思い当たるフシがあるのではないでしょうか?

知らなければ、言われるがままに支払ってしまうこともありますが、あまりにもおかしな請求をされた場合には抗議する必要があります。そのために役に立つのが、国土交通省が作成したガイドラインです。

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」というもので、どのような場合は借主負担で、どういったときには貸主負担になる、といった目安が書かれています。実際に裁判になったような例でも、このガイドラインをもとに判決が下されることもあり、借主にとっては不当な請求をされにくくなってきてはいます。

ただし、ガイドラインは法律ではありませんので、必ずしも従わなければならないというものではありません。

借主と貸主の双方が合意していればガイドラインに従わなくても問題ありませんし、それぞれの意志でおこなうことであれば何も言われません。

気をつけなければいけないのは、契約書に特約事項があった場合は、ガイドラインに沿っていなくても特約事項に従わなければならない、ということもあります。契約書の内容はしっかり確認しておくことが重要ですね。

納得いかない場合には、このガイドラインに照らし合わせて、請求書でおかしいところをピックアップして交渉してみましょう。そのためには、まずは請求書にその場でサインしない、ということが大切です。いったん預かってから精査するようにした方が良いでしょう。

また、万が一トラブルに発展してしまった場合には、法律の力を借りることになります。その際には弁護士でなくても、行政書士でも対応してもらえるので、一度相談に行ってみるのがおすすめです。

さて、このように、非常に困る敷金トラブルですが、これを未然に防ぐにはどうすれば良いのでしょうか?

まず、住んでいるあいだから掃除をこまめにすることです。たいていはカビやシミが問題になることが多いのですが、掃除をきちんとしていれば問題ありませんよね。

退去時にも、家主さんに見に来てもらう際には必ず掃除が終わった状態で見てもらうようにしましょう。双方の都合で、荷物を搬出する前に確認作業をする場合もありますが、その際にも見える部分はすべてキレイに掃除してから見てもらうようにすることで、こういったトラブルも防げます。

家主さんも人間ですから、キレイに使ってもらっていれば、多少の傷ぐらいは見逃してくれることもあります。多額な請求書をつきつけられないためにも、あらかじめ掃除を徹底しておくようにしておきましょう。

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